ハブはナイスで~っす♪

ガタが出てしまったホイール(ハブ)のオーバーホールをしたよ。
 
 
カンパのハブって、Record~CENTAUR(ケンタウル)までのグレードと
VELOCE(ベローチェ)以下のグレードでは構造がチョット違う。
 
あらかじめベアリングの規格がわかれば有り難いな~と思ってネットで調べたんだけどね、
上位グレードについてはそれなりに情報が出ているのだけど
兼価版のMirageの情報は見つからなかったよ。。。
 

仕方ないから先に分解して調べてからベアリングを調達。
 
ちなみに構造はこんな感じでした。
('06頃のヤツです、モデルが違うと仕様が同じとは限らないカモ)
 
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★がダメになったベアリング
 
 
 
リアはカラーとベアリングの内輪を交互に挟んで両側からシャフトで押さえてある、
ベアリングは横方向の荷重には弱いから上位グレードのモノのように
一部だけでもカップ&コーン併用のほうが有利なのは明白。

フロントはベアリング間のカラーのようなモノが入ってなくて、
カップ&コーンの玉当たり調整の時のように
両端から軽くベアリングの内輪を押さえてるような構造、
カートリッジベアリングでコレはちょっと無理があるんじゃ…?
 

 
 
まずは不具合のある後ろから、
 
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フリーと反対側のナットを外すとハブ軸が抜けてハブ部分とフリー部分に分割。
 
 
 
ダメになったのはハブのベアリング、
ベアリング抜きですぽっ!と取り外し
 
 
 
 
 
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ベアリングがダメになると、
摩擦が大きくなってグリスがイッキに劣化する

僅かに残ってたグリスは
粘度もなく真っ黒になってたよ・・・
 
 
 
ベアリングの中に残ってるグリスを見ると
元はアメ色だったみたい↓
 
 
 
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ベアリングはCCVIというメーカーの
6001RSというのが入ってた。

6001がサイズ、RSという記号は接触型シールだったと思うんだけど、海外モノはちょっと規格が違う?コレは非接触型シールかもしれない、
 
海外モノのベアリングにありがちなケーシングの切削も荒い上に、シールの素材も樹脂っぽくてシール材としてはどうなのよ?って感じ、、、
 
 
普通、シールはは外輪に固定されてて内輪だけが回るハズなのだけど
内輪と一緒にシールが回っちゃうヤツもあったりして、、、あまり質の良いモノじゃなさそう。
 
 
完全にダメになってたのはフリー側、手で触っても判るほどガタガタになってたよ...orz
左側はスポークの外側に配置してあるけど、右側はスポークより内側、
タダでさえおちょこ量が少ないからベアリングの位置がホイールのセンターに近いよね。
フリー側のハブベアリングに負荷がかかってしまうのは想像に難くない。
 
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上位グレードのハブは
ココのベアリングがカップ&コーンになってるみたい。
ベアリング径を大きく取れるから耐久性も違うんだろうな。。
 
 
 
 
 
 
 
ハブとフリーボディはカラーを挟んでベアリングの内輪どうしがそれぞれ、
あとはラチェットの爪だけで接触してるだけ。
 
フリーボディにはスプロケット~チェーンを介して脚のトルクしかかからないから
ホイールに比べれば余裕があるハズだけど、せっかくなので交換しちゃいます。
 
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元々ベアリングの嵌め合いはさほど固くはないのだけど、アルミの中に嵌ってる鉄のベアリングは(膨張率の違いから)ドライヤーなどで温めるとラクに抜けるよ、そのほうが嵌め合い部分を痛めるコトも少ないし。。。

(温め加減は「熱いお茶を入れた湯呑み茶碗」くらいでも効果アリ)
 
 
 
 
 
 
こっちのベアリングは外径がちょっと小さい6901RS、
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ハブもそうだったけど、両端のシールで内部を密閉してグリスを詰め込んである造り、
 
 
コッチのグリスはまだまだキレイ。
 
 
 
 
 
 
 
 
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奥側のベアリングが何故かCリングで押さえてあって、手持ちのチープなCリングプライヤーで外すのはちょっと難儀したよ。
 

 
 
ココのCリングは必要なさそうな感じだけど…
 
製造時にラチェット側からベアリング入れた後にラチェットボディを付けてるのカモ?なんてお掃除しながら想像するのもまた楽し♪
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ついでにフロントも交換。
 
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ベアリングはリアハブと同じ6001RS、
 
 
このグリスは変色したのでは無く、
元から葡萄色だったみたい。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

分解してキレイにしたら今度は組立て、
 
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今度は国産のベアリング、
片側シールのはあまり在庫がなくて両側シールのタイプにしたの。
 
両側シールのベアリングだと、潤滑は元からベアリングの中に封入してあるグリスだけ、
両端でシールして中にグリスを詰めてしまったほうがグリスの量を確保できるから、耐久性とかメンテナンスの点では有利なのかもしれないけど、、、、
 
 

マメにメンテナンスすればイイだけのコト(たぶんあまりヤラない。)

そもそも雨が降ってる時はもちろん降りそうな時も乗らないから
多少の水&埃ならグリスで抑えられるハズ。
 
 

ベアリングの防塵・防水にはテフロン系のグリスを使った、
モーターサイクルをイジってた頃に使ってた残り、足回りとかに使ってたような気がするのでたぶん大丈夫?!
 
イメージ 3

ハブの内側にグリスを充填できそうな先っちょの細いグリスガンが無くて、チューブの先端が細い容器は具合が良かったの。
 
 
フリーのラチェット部分には固いグリス使うと動きが悪くなるって聞いたので
フリーボディの中に入ってた柔らかいグリスを再利用しちゃった(ほどんど劣化はみられなかったので…(^^;)
 
みんなどんなの使ってるんだろ?
 
 
 
 
シャフトの締め加減やフリーハブの爪を押し込むのにちょっとコツがいるけど
画像を撮るのも忘れちゃうほどサクサクと組み付け、
 
 
イメージ 4
フロントとリアの反フリー側は
外側の蓋とベアリングとの間に
0.5mmくらいのスキ間が出来るの、
 
スキ間にグリス詰めて防水・防塵にしてるみたいなので、ココもグリスをタップリ塗って
シャフトの締め加減を調整すれば(フロント)
 
完了デス♪
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ラチェット部分にグリス付けすぎた?
音が篭った感じになったけど、今までがグリス少ない状態だったから
元はそんな感じだったっけ???
 
 
 
手で軸を回すとまだネットリしてるけど
走り出してしまえば、多めに塗ってある余分なグリスがむにゅ~っとハミ出して
それにベアリングに封入してあるグリスは中で適度に片寄ってから本来の性能が出るハズ、
 
「慣らし」で走らなきゃ。。。